動物病院24時 Vol.04
ペットの事、獣医療のこと、疑問のあれこれ、獣医師に聞きます。
8月5日 更新
オーナーにとって獣医師は特別な存在。でも、彼らの本音を聞き出すのはけっこう難しい??
日頃、疑問に思っていても聞けないあれこれを、アニカクラブ編集部 櫻井が突撃インタビュー!
後編は、アテナ動物病院羽生(埼玉県羽生市)の井上大輔院長にスポットを当てます!
獣医師になるきっかけ
編集部 櫻井(以下、S)前回はアテナ動物病院羽生の立ち上げ秘話や内装等のこだわりについて伺いました。今回は、井上先生ご自身について伺っていきたいと思います。 宜しくお願いします。
井上院長(以下、D)わかりました、なんでも聞いて下さい(笑)。
S井上先生はどうして獣医になろうとお考えになったのですか?
D意外に思われるかもしれないのですが、私は高校生になるまで獣医師に なることなんて考えてもみなかったんですよ。 そもそもその頃はそういう仕事があることすら知らなかったんです。
S意外ですね。
Dでも、普通にサラリーマンは嫌だなと。とにかく何か手に職をつけたかったんです。
Sそうなんですか。
Dはい。ちょうどその頃、実家で飼っている犬が大きな病気になってしまって、かなり危ない状態になったのをある獣医さんが助けて下さったんです。今ではとても有名になられている方なんですけどね。当時私の地元で動物病院をなさっていて。で、その時に「自分でこの子が元気になる手助けができたら」と考えたんです。それが獣医を志した最初のきっかけですね。
Sご自身の経験がきっかけになっているんですね。
Dはい。
Sそのワンちゃんは助かって、元気に?
D今でも元気ですよ。
Sそうなんですか!
D高校生の頃からの長い付き合いです。私が行った最初の乳腺腫瘍の手術もその仔です。
S自分の家族であるワンちゃんをご自分で手術というのは…どうでした?
Dまず最初に感じたのは「怖さ」でした。実際に手術を行った時はとても怖かったのを覚えています。
自分の手の中に生き物の命が握られていると思うと、とても緊張して。初めての手術でしたが4時間もかかってしまいました。獣医師としてとても貴重な経験だったと思います。
Sそれは貴重ですね。獣医師という立場とオーナーという立場の両方を現場で背負う。でも、実際に先生に診て頂く立場からすると、そういう“恐れる”という意味ではない“怖さ”を知っている方のほうが安心できる気がします。「命」が自分の手の中に委ねられているんだ、という怖さをきちんと実感して下さっているという意味で。
Dそうですね。私が元々“誰かのためにつくす事”が好きなこともありますが、「まずペットの為に」という考え方ができるようになったのもそういう経験がスタートですね。
前回もお話しましたが、この病院のコンセプトもそこから来ています。理想の病院というものを実際に運営させて頂くことができて、本当に良かったと思っています。
どうありたいか
Dこういうふうに言うと誤解されるかもしれないのですが、実は私は「何が何でも獣医になりたい!!」というわけでもなかったんですよ。
Sそうなんですか。
Dたまたま進路を考える際に先ほど申し上げたきっかけがあって、獣医師を志しましたが、何を仕事にするにしても“人間として成長していける事を仕事にしたい”と考えていました。
もともと誰かのために尽くすという事が好きなので、獣医師は自分に向いている職業だった思いますけどね。
S医療現場は日進月歩といいますが、日々勉強という感じなのでしょうか。
Dそうですね。私はたくさんの獣医師の方にお会いしてきましたが、その中でも自分の目標にしている方というのは、とても広く、深い知識と経験を併せ持っていらっしゃいます。 私の理想を具体的に言うと、「専門医」というよりは「ホームドクター」のイメージでしょうか。とにかく好き嫌いなく、様々なことに対応していける獣医師。オーナー様との信頼関係があり、いつでも相談してもらえるような。そのための勉強も欠かしてはならないと考えています。
Sとても高い目標ですね。その分大変だとも思うのですが。
D確かに大変ですね。でも、それを苦に感じたことはありません。自分の行っている事すべてに、獣医としての存在意義を感じています。なので、あまりストレスを感じたこともありません。
S先生にとってのあるべき姿、動物病院とは。
Dこの病院の造りにも象徴されているように、すべてに対してオープンな施設であることが理想です。病院の設計の話だけではなくて、あらゆる事に対してです。
S具体的にはどういう点でしょうか。
D沢山ありますが、例えば医療器具。自分のペットを診てくれる先生が、例えば使いかけの点滴パックを出してきたら不安になるじゃないですか。ペットちゃんとその後ろにいるオーナー様に対して後ろめたいことは決してしない。
これは以前、私が勤めていた病院での請け売りなんですが、「人にやられて嫌な事は絶対にしない」。医療にかかわらず全てにおいての理想だとは思いますが、往々にして忘れがちな事ですよね。全ての医療行為に関して、自信と誇りを持ってお応えしていける獣医師と病院が、私の理想です。
そこからまた、新しいモチベーションが生まれますしね。
Sお話を伺うほど、先生のピュアさに圧倒されます(笑)。
相手に対して、動物に対しての気持ちが真っ直ぐに伝わってきますね。先生のような獣医さんがいて本当に良かったと思います。
Dありがとうございます。
しかしすべてはこれからだと思います。理想を持ってスタートしても、沢山の困難を乗り越えて、進み続けなくては意味がありませんから。
辛いこともありますが、ペットちゃんやオーナー様の事を思うと湧いてくる力を糧に頑張っていきます。
この先、何があっても「きめ細やかな診察」、「親切な対応」、「相手の立場に立って考える」という基本を忘れずに、このアテナ動物病院羽生を理想の動物病院にしていきますよ!
S楽しみにしています!ありがとうございました。
取材・文
アニカクラブ編集部
紹介店舗
アテナ動物病院 羽生
| 所在地 |
〒348-0039 埼玉県羽生市川崎2-281-3 イオンモール羽生SC内 |
|---|---|
| 営業時間 |
10:00~13:00/16:00~19:00 水曜日・金曜日休診 |
| TEL | 048-560-1888 |
| 駐車場 | あり |

アテナ動物病院 羽生院長
井上大輔
Veterinarian
Daisuke Inoue
大学を卒業後、個人開業病院に勤務。様々な経験を経て、新規オープンする事になった「アテナ動物病院 羽生」の院長としてAHBインターナショナル株式会社入社。
自らの理想とする動物病院の建設を目指し病院の設計にも尽力。

アテナ動物病院 羽生
所在地
〒348-0039
埼玉県羽生市川崎2-281-3
イオンモール羽生SC内
営業時間
10:00~13:00/16:00~19:00
水曜日、金曜日休診
TEL 048-560-1888
駐車場 あり
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