動物病院24時 Vol.02
ペットの事、獣医療のこと、疑問のあれこれ、獣医師に聞きます。
3月20日 更新
オーナーにとって獣医師は特別な存在。でも、彼らの本音を聞き出すのはけっこう難しい??日頃、疑問に思っていても聞けないあれこれを、アニカクラブ編集部 櫻井が突撃インタビュー!
獣医師界の"気さくな、ちょいワルお兄さん"アテナ動物病院 相模原(神奈川県相模原市)の
布村順一院長を訪ねました。
日本の動物病院がちょっとずつ変わってきた。
編集部 櫻井(以下、S)前回インタビューさせていただいた中で、アメリカの動物病院について話をいただきました。個人経営型の動物病院に加え、企業として運営されている組織的病院が主流になっているということですが、そのことについて、もう少し詳しく教えていただけませんか?
布村院長(以下、D)アメリカの動物病院と日本の動物病院を単純に比較して優劣を問うことはできませんが、アメリカの場合、その特徴として、獣医師を千人以上も抱える病院をはじめ、人間の医療に匹敵するほどの企業病院が存在していることが挙げられます。つまり、動物の医療について総合的かつ専門的な診療やサービスが受けることができる体制やシステムが整っています。
S企業病院ということは、勤務医が日本に比べて多いということですか?
Dそうです。日本でも数人の獣医師を抱える動物病院は各地にありますが、数十人単位で獣医師がいて、専門医師がいるような病院はありません。獣医師の立場からすれば、民間レベルで勤務医制度が確立しているという点、システマティックな体制があるという点では、残念ながらアメリカのほうが進んでいます。
S日本の場合、動物病院を開業する際、「専門性を看板に謳ってはいけない」と聞いたことがあります。でも、ペットも人間と同じように色々な病気をするわけで、この病院は、眼科専門、外科専門とわかったほうが利用する方もありがたいと思うのですが……。
Dそうですね。日本は動物病院の過密国だと言われています。過密国になったその原因の一つが、開業する以外に臨床を続けていく受け皿がないことが挙げられます。開業した後、獣医師によっては診療を行いながら、専門性を極める臨床を行い、さらに的確な病院経営をされる方がたくさんいらっしゃいますが、現実的に一人で切り盛りする場合は、経営をはじめとして煩雑な業務が待ち受けています。
Sアメリカの場合、医療と経営とが分業化されているケースが多く、その代表例が企業病院なんですね?
D日本でも企業病院に関して、その傾向か少しずつ現れているんですよ。人間の医療機関のように、ホームドクターや専門医、高度な医療センターといったように、獣医療の分業が進んでいくと思いますよ。
子犬・子猫の飼い始めこそ、小児医療に注目
S先生、動物病院の選択や付き合い方について動物病院側からのアドバイスなどがあったら教えてください。
D病院の選択という意味では、皆さんがお医者さんを選ぶとき同じだと思います。はじめてかかる病院であれば、ご近所の評判や歴史、清潔さ、医療設備など、病院に関するさまざまな情報から選ぶことになると思います。
Sやはり、一度診てもらわないことにはわかりませんかね?
D外観で判断してはいけませんが、見たからに清潔でない病院というのは避けるポイントの一つかもしれません。オーナーの多くは、「急に病気になった!」「ケガをしてしまった!」というように急を要する理由で、動物病院を選ぶにも選択する余地がない場合だと思います。やはり、ペットの健康管理に気を遣うことはもちろん、事前に病院もチェックしておくことをおすすめします。
Sやっぱり、ペットもかかりつけの獣医師が必要でしょうかね?
D必要か、そうでないかといえば、必要です。やはり、定期的にそのワンちゃんやネコちゃんのことを診ておけば、多少なりとも病状などについて把握しやすいですからね。とくに、子犬や子猫を飼われたオーナーにお伝えしておきたいのが、"小児医療"の重要さです。
S小さいうちから、かかりつけを見つけて診てもらうということですか?
Dそうです。人間の赤ちゃんから幼少期にかけて、予防接種や定期診断でお医者さんに通うように、ペットも同様にできるだけ小さいうちから診てもらうことが大切です。つまり、何か病気かかったときでも、早期発見・早期処置ができる可能性が高い……。
Sペットも人間と同じように、定期診断が必要なんですね。
積極的なコミュニケーションがペットを幸せにする
S病院を選ぶという点では、オーナーと獣医師との相性というのがポイントではないですか?
Dそうですね。本来、獣医師は相手が誰であろうと診療を差別してはいけませんが、オーナーからすると、そのあたりは重点をおいたほうがよいかもしれません。獣医師は、ペットを診察するとき、その動物の健康状態や症状をオーナーから聞いて診断の助けにします。飼い主から、必要な情報を聞き出すことになりますが、オーナーがどのようにペットの状態を伝えるかがとても重要になります。オーナーからすれば、どのように情報を聞きだしてくれるかがポイントになってきます。
Sそうしたやり取りの過程で、その獣医師との相性がわかってくる場合がありますね。
D診療の際、わからないこと、疑問点があったら、まずはそこでしっかりと説明してもらうようにしてください。私をはじめ、多くの獣医師は、まずはオーナーの方の不安を取り除くことを重要視します。当然、専門用語に関してはできるだけ噛み砕いて説明しますし、そこで疑問を残さないように努めています。時間が許す限り、解説してくれるはずです。
Sそういう意味では、獣医師とのコミュニケーションの善し悪しが、信頼関係につながっていくんですね。
Dこのことは、動物病院に限ったことではありません。ペットにとっては、オーナーはご主人であり、自らの代弁者となってくれる唯一無二の存在です。
Sまずは、オーナーの方が信頼できる獣医師を探すことが大切ですね。
D信頼関係を築く努力をする。当たり前のことですが、獣医師から積極的に働きかけなければいけないこと。これからも、肝に銘じてペット、オーナーの方に接していきます。
S先生、2回にわたり、いろいろと教えていただきまして有難うございました。
取材・文
アニカクラブ編集部
紹介店舗
アテナ動物病院 相模原
| 所在地 |
〒229-0004 神奈川県相模原市古淵2-10-1 ジャスコ相模原店内 ペットスクエア内 |
|---|---|
| 営業時間 |
平日・土 10:00?12:30/15:30?19:00 日・祝日 10:00?13:00/14:00?17:00 水曜日休診 |
| TEL | 042-757-2230 |
| 駐車場 | あり |

アテナ動物病院 相模原院長
西関東エリア
ブロックマネージャー
布村順一
Veterinarian
Junichi Nunomura
平成7年4月 獣医師免許取得。卒業後、個人開業2病院に勤務。
平成18年7月 ブイエスシー創設者 西川芳彦氏と出会う。
平成18年8月 同氏の企業病院構想に賛同し株式会社ブイエスシー入社。
平成18年11月 アテナ動物病院 相模原院長就任。
平成20年2月 AHBインターナショナル株式会社VSC事業本部 本部長代行就任。

アテナ動物病院 相模原
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